カーマニアのドライビングテクニック

４ＷＤオンロード自動車を速く走る

先述のようにオンロード4WDはトルクが安定分配されているので、どの場面でも安定性が優れており、コースアウト等になりにくい挙動を示しますが、4WDは車高が高く高速域では振動を受けやすい場合があるのも特徴です。
実際運転しているとタイヤがしっかりと路面を捉えて安定性を感じることが出来ると思います。

ステアリングに関しては通常は他の駆動方式と同様、弱アンダーにセッティングされているのでコーナーリング走法も同じです。
コーナー手前で旋回速度以下にまで減速し、荷重移動を起こしてターンイン。 旋回体勢に落ち着いたら増速を開始し増速に応じて舵角を切り増してコーナーをなぞっていきます。
4WDはターンインでの回頭性が鈍く、アンダーステアの傾向が出やすいので、ターンインではやや強めの荷重移動を必要とします。

各タイヤのトルクが分散されているので限界速度が高く、旋回においてはプッシュアンダーは他形式と同様に起こりますが、限界域付近でアクセルオンしてもグリップ力失われないので自動車が危険挙動を示しません。

そういった訳でコースアウト等も起こしにくいですが、ブレーキやエンジンブレーキは他の自動車と同じなので駆動がかからない状態（つまりマイナスＧの状態）ではＦＲ車やＦＦ車となんら変わらない過渡ステア特性が表れます。

ただ、安定性が良いためにオーバースピードに陥って急ブレーキやエンジンブレーキをかけると強度のタックインや過度のアンダーステアを招き、コースアウトを引き起こしますので、4WDの特性を過信しないように運転しなければいけません。
逆にいえば、加速においては通常の自動車より強めにスタートダッシュが行え、ブレーキングに関しては繊細に行っていく必要があるのが４ＷＤの特徴です。